
★★★★★ 日本版「アルマゲドン」
平成版「日本沈没」は、草g剛演じる小野寺と柴咲コウ演じる玲子の2人のドラマに焦点が当たり、パニック映画としての緊迫感は、VFXなどに金をかけている割にはほとんど感じられない。昭和版「日本沈没」が特撮だけに頼らず、原作に倣って徹底したシミュレーションを行うことで緊迫感を演出していたのとは対照的に、それほどの葛藤もないまま日本はどんどん沈んでいく。玲子を取り巻く下町の人々を登場させたのだから、「本当にこんなことが起こったら」と見る側に「怖さ」を想像させる演出があってもよかったような気がする。結局、楽天主義の「アルマゲドン」や「ディープ・インパクト」の日本版になってしまい、原作や昭和版の「日本人のアイデンティティとは」というテーマにまで踏み込むことはなかった。
★★★★★ 別物
原作や73年製作のオリジナル版では全編を通して漂っていた、自分達の拠るべき国土を失う民族の悲しみと絶望…といった重い雰囲気とはまったく無縁。観終わって、はあ、こんなもんか…と溜息が出る。
まず、登場人物のキャラをいじり過ぎ。名前こそ同じだが中身は全然違う設定で、原作から入った人には感情移入できない。それ以外にもリメイク版だけの登場人物がばんばん出てくる割には、原作やオリジナル版で重要なポジショニングを占めていた渡老人が出てこなかったり。
ラストもあまりにご都合主義的な結末で、どうにも消化不良。もうこれは、これまでの流れとはまったく独立した「日本沈没」と割り切って観るしかない。
それでも個人的には、SF小説やパニック映画史上に残る名作を、こんなやり方でリメイクしてほしくはなかった。
★★★★★ 主役がこの二人でなかったら…
ファンの方、申し訳ない。草ナギ剛も柴咲コウも食傷気味でこの二人が出ているだけでゲンナリしてしまいました。主役が別な人だったらもう少し楽しめたと思うのですが。
★★★★★ う〜ん、
これも公開当時はとても見たかったのだが、またしても見れず。今度は、WOWOWでやってたのをたまたま見た。
う〜ん、映画館でなくて良かった。危機感とか崩壊っぷりは良いと思うけど、何でもかんでもCGにするのはどうなんだろうか? オリジナルの素晴らしさを見習って欲しい。
(だって、樋口さん特技監督だったじゃん!あんた、ハリウッド狙ってんのか!?)
ドラマとかでは良い演技してるのに、草薙君、薄口醤油みたいな演技。
特に嫌だったのは、ミッチーがもうすぐ死ぬ!って時にトヨエツと会話するシーン。この2人の会話の危機感のなさ。「ミッチー、あんたは死ぬのか!?」と問いてしまった。
ラストシーンも感動少しはしたが、やっぱり「完」で終わって欲しかった。
★★★★★ 見事な崩壊映画
さすがに「ギャオス」「レギオン」で福岡、仙台と破壊した樋口監督。今回の壊滅も見事です。
熊本宮崎広島京都奈良大阪長野新潟仙台北海道とつぎつぎ沈んでいきます。
北海道の沈み方ダイナミックでした。函館は、ああもうああいうふうに沈むしかないよね、みたいな。
特撮は見事でした。CG合成なんだろうなと思うんだけど大津波とか山が盛り上がるとかは仕方ないけど、その他のところはつなぎ目わかんなくてほんとに崩壊しているみたいに見えます。
CGと特撮の見事な融合。
アーンド自衛隊、消防庁のすばらしい協力。最新鋭大型機器が次々と。
エアクッション艇かっこよかったなあ。
そして日本映画史上最も優しい総理大臣石坂浩二。あの髪形はかんべんしてほしいけど、こういう総理の政治を受けたかったよ。
石坂総理のセリフにある。「日本の識者たちに今後どうするべきかと尋ねたとき、異なる分野から特殊な、しかし同じ意見がいくつか出たと。それは「なにもしない」。つまり日本が沈没するなら国民も共に滅ぶべきだと。そういう意見が出るところが日本人なんでしょうな。私にも気持ちはわかる」
これは原作にもあるセリフだ。しかし原作ではこのあと「日本人から日本をなくしてただの人間にすることができたら………だがそうはいかんからな」と続く。
しかし映画では同じ総理の口からこうも言わせる。「孫には生きてもらいたい、日本人としてでなく人間として生まれたのだから」と。
原作のセリフもわかるがわたしはこの石坂総理のセリフに泣いてしまった。
そう、人はみんな人間として生まれるのだ。そして生まれたからには生きるのだ………!
昭和の日本沈没の気持ち、平成の日本沈没の気持ち。
どちらもわかるがより響いたのは平成の言葉だった。
なお私の大好きな原作の「日本が、私たちのこの島が、国土が………破壊され沈み滅びるのだ。日本人はみんな、おれたちの愛するこの島と一緒に死んでくれ………」というセリフはなかった。
これはちょこっといれてほしかったなあ。
